自然を動力に、目的によって動かされる: セールGPが未来のためのレースを開始

8 OCTOBER 2020News

世界を舞台にするセーリングチャンピオンシップは、よりクリーンで包括的な未来への移行を推進するため、初の環境に前向きなスポーツとして新しい基準を打ち立てます。

2020年10月8日ロンドン発−
セールGPはスポーツ・エンタテインメントの枠を超えた目的意識を掲げ、“レース・フォー・ザ・フューチャー(未来のためのレース)”という新しい取り組みを通して、よりクリーンで包括的な未来への移行を推進するために、そのグローバルな基盤を利用します。

世界最速のセーリングレースを開催するスポーツ界の最高峰のリーグであるセールGPは、クリーンエネルギーの世界的な採用を前進させる活動や革新を起こし、初の環境に前向きなスポーツ・エンタテインメントとして新しい基準を打ち立てます。この計画を支えているのは、性と人種の包括性を直近の向上目標としているセールGPの多様性です。

現在パンデミックの影響により第2シーズンを延期していますが、セールGPは1年目から“セールGP インスパイア”というプログラムを立ち上げ、性別の割合の均衡が取れるよう若者とコミュニティへ手を差し伸べており、また一方で、ゼロ・カーボンに向けたレースに勝つというゴールを掲げていました。

セールGPのCEOであるサー・ラッセル・クーツは、「我々には、人々を魅了するエンタテインメントの提案という仕事を超えた責任と目的があります。環境問題の発展は全世界の未来のための最重要課題であり、セールGPは変化を推進することができるユニークな基盤を持っています。“レース・フォー・ザ・フューチャー”により、このスポーツの内外を問わず環境と社会の変化に影響を与えうる真の力を持つことができ、やがて意思が行動へと導かれていくのです」と話します。

また、「簡潔に述べますと、ゼロ・カーボンの達成や多様性のあるスタッフの採用だけでは十分だとは思っていません。もっと大きく広く考える挑戦を自分達に課しています。これらの問題はセールGPを超え、スポーツや業界といった枠も超えます。我々は包括性の擁護者として活動する一方で、クリーンエネルギーの採用の重要性を提唱していきます」と続けています。

“レース・フォー・ザ・フューチャー”パート1:環境問題

新しい基準の打ち立て
セールGPは、ビジネスやイベントの運営全般を通してネット・ゼロ・カーボン・フットプリントの実現とさらにその先を見据える、初の環境に前向きなスポーツ・エンタテインメントです。環境に前向きであるためにセールGPはカーボン排出量を大幅に削減するのみならず、残存排気物をも取り除くためのプロジェクトに投資し、最終的には環境的利益を生み出すことを目標としています。

セールGPの環境部門のディレクターであるスージー・トムソン博士はこう話します。「私たちは世界的な気候の緊急事態に直面しています。これは積極的な行動を必要としています。断固とした画期的な方法を取り入れなければなりません。まずは我々がセーリング界だけでなく海洋関係全般やスポーツ界全般に手本を示してリードしていくのです。テクノロジーと革新を持ってすれば環境への影響を減らすことができ、イベントやネットワーク、パートナー、ファンたちを巻き込んで見せることによりインスピレーションを与えることができるでしょう」。

クリーンなイベントを開催するための新しい基準として、セールGPは、国連の「クライメート・ニュートラル・ナウ・イニシアチブ」のグローバル資源パートナーに認定されているワン・カーボン・ワールドと提携し、カーボン排気の追跡と検証を行います。

セールGPの主な活動舞台である海上、陸上、市街地の三つの地域において、セールGPがカーボン・フットプリントを削減していることが確認されています。クリーンエネルギーの実現に向けて、それぞれの地域で同様の志を持つ革新的な会社と提携を結んでいます。

除去不可能な残存カーボンについては、重要なショアラインでのカーボン除去エコシステムを世界中で維持、または回復させる手助けをするため、ワン・カーボン・ワールドや先駆的なブルーカーボン・プロジェクトを通してオフセットされます。ブルーカーボン・プロジェクトとはワールドビュー国際基金とのパートナーシップによって行われるもので、数十億本の木を植樹することにより大気中から5億トンの二酸化炭素を軽減することを目標とした野心的な慈善事業で、まずはマングローブの木を植えることから開始されます。

海上にて
セールGPのレース艇F50は世界におけるクリーンエネルギーの最良の展示物の一つと言えます。風力を利用し3〜4倍のスピードで走ることができます。

レース艇とサポート艇の両方が自然を動力とするために鍵となるプロジェクトは、サポート艇のカーボンへの影響を減らすことです。これがセールGPのレースを安全に運営するために必要となります。ポータブル電気式船外モーターの革新者として知られるeプロパルション社との提携により、セールGPは第2シーズンの開始時には11艇を同社のモーターに切り替える予定です。

さらに高出力のボート用電気式駆動システムの革新者であるノルウェーのエヴォイ社とは、高速チェイスボートの電力化に向けて提携しています。“パイロット・パートナーシップ”を通して第2シーズンの最初のヨーロッパでのイベントにおいて試験的に使用するため、初期ボートの改良を行います。もしこの結果がうまく行けば、そのほかのチェイスボートも電気式エンジンへと移行されることになるでしょう。

全体の目標は2025年までに全てのサポート艇を電気式に切り替えることです。これは車で言えば175台分を削減することと同等になります。海洋産業においてはクリーンエネルギー革命を牽引することに一役買えるでしょう。

陸上にて
陸上においては、セールGPは2025年までに、化石燃料を基本とした技術から100パーセント再生可能なエネルギーに移行します。このプロジェクトには、クリーンな燃料を使用する発電機によって供給される一時的なイベント用エネルギーが鍵となるでしょう。

レース艇は本質的に自然を動力としていますが、電子機器を動かすためにバッテリーを必要とし、レース中も電力を蓄えておく必要があります。そのため陸上 ではクリーンエネルギーを使って充電されています。レース艇を完全に自然の動力のみで動かすために、第1シーズンではテスラ社と提携しテスラ・パワーウォールと呼ばれるシステムを利用する新しい可動式のオフグリッド太陽光発電が採用されました。セールGPはさらに、サポート艇で使用される電気式船外モーターを含む技術艇のその他の部分などにもこの戦略を拡大していく予定です。

もう一つの陸上での重要なプロジェクトとして、レース艇の制作時における循環性にも着目しています。この部分では世界で最初にカーボンファイバーの回復を実現したイギリスのELG社と提携し、F50から出たカーボンファイバーの廃棄物を今後のシーズンで使用するレース艇の発展のために、再生または再利用することができます。製造工程でも責任感を持ち、カーボンを極力減らすことに尽力します。これは全世界でのカーボン消費の問題への取り組みというだけでなく、海洋産業やそれ以外の分野でも再生利用の閉回路に認知を喚起するという意味で極めて重要な一歩です。

市街地において
その他の2021年の新しい開発はセールGPの8カ国のチームそれぞれが目的を持ってレースをするということです。各チームがそれぞれの市場の慈善事業主と“レース・フォー・ザ・フューチャー”の契約を結び、その慈善事業への認知を高めるために価値ある商業スペースを提供するだけでなく、レースの結果に応じて提携者に資金を調達することになります。全チームがセールGPの環境問題への取り組みに添ってそれぞれの提携者と共にプロジェクトを遂行します。

ニュージーランドチームのCEOの一人であるブレア・チュークは「セールGPのグローバルな基盤は地球環境が直面している重要な問題へ急速な変化をもたらし、光を当ててくれる大きな機会になります。我々のパートナーであるライブ・オーシャンは海洋保護と修復への認知を高めてくれるでしょう。これは気候変動に対する最高の防御の一つです。リーグとして“レース・フォー・ザ・フューチャー”を通して早急に必要とされる変化に焦点を当てられることは大変エキサイティングなことです」と話しています。

変化を加速させる
セールGPは協調的イノベーションラボとしての活動およびインスピレーションを与える活動を行い、クリーンテクノロジーに投資することによりクリーンエネルギーの世界的な採用に拍車をかける行動や革新を促して行きます。

クリーンテクノロジー
セールGPは、独自のリサーチとデザイン能力を通して、また投資ファンドの開設を通してクリーンテクノロジーへ投資します。海洋産業を超えた幅広い分野で適用可能となる新しく維持可能な革新技術を開発し、試験し、そして市場へ展開することを目指すと共に、セールGPのレースの拠点となる環境を育成し保護するプロジェクトにも再投資が可能となります。

最初のプロジェクトは先月お目見えしたばかりの新しい電気式パワーボート、E1を使ったものです。セールGPは初期のレース艇のコンセプトのエンジニアリングと開発を行い、維持可能な革新へと推し進めることを継続して行っていくと同時に海洋産業の電気化に協力しています。

イノベーションラボ
セールGPのチャンピオンシップはイノベーションラボとしても活用され、パートナー、株主、リーダー、チェンジメーカーの方々と共にクリーンテクノロジー革新の進行を促します。セールGPの全てのイベントにおいてデモンストレーションやフォーラム、インタラクティブのセッションなどが行われ、革新者たちを介し、クリーンテクノロジーと海洋環境の未来を形作る究極の展示の場となることでしょう。

インスピレーションを与える活動
若者に向けた草の根活動から消費者向けのキャンペーンまで、セールGPは観客やパートナー、ファンの方々にインスピレーションを与える活動を目指します。全世界でのイベントやSNS、デジタルおよび放送といったプラットフォームを利用し、将来のクリーンエネルギーの提唱者たちを作って行きます。さらに、イベント開催地において1万人の若者たちが“セールGP インスパイア”を通して環境問題についての教育を受けます。

ロックウール・グループのCEOジェンス・バーガーソン氏はこう言います。「環境問題はロックウール・グループのビジネスの核となるものです。認知を高め、維持可能な解決法を提示し、今日の特に大都市が抱える環境問題への挑戦に関する弊社の楽観的視野を共有するために、セールGPはグローバル基盤を与えてくれます。より維持可能な未来は実現できると我々は信じており、ともに変化を促進し、革新を進め、そして現在と未来を支える世代に行動を起こすための動機付けをすることができると信じています」。

“レース・フォー・ザ・フューチャー”のパート2は10月20日に発信となります。その中で第2シーズンに参加する女性アスリートについての詳細をご紹介する他、多様性や公平性、包括性といった完全な平等性についての確固たるイニシアチブに関してもご紹介します。